トラブル

「出力制御用の遠隔制御システムを入れたら、パワコン停止が頻発」、原因はアリ!

エネテク 第70回

2021/07/01 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 このシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を取り上げている。同社は、2007年に創業した電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く手掛けてきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている。

 中国地方において低圧配電線に連系している事業用太陽光発電所を3区画所有している発電事業者から、エネテクに相談があった。

 発電所の施工を担当した企業に、そのまま引き続いて保守を委託していたが、その企業が倒産してしまい、新たに保守を委託する企業を探している、という内容だった。

 しかも、発電が停止しているということだった。原因はわからないという。当たり前だが、1日でも早く売電を復旧したいという意向は強かった。

 エネテクが保守サービスを担当することになった。緊急を要する状況から、すぐに現地に向かった。

 現地の状況を調べると、9台あるパワーコンディショナー(PCS)が、すべて稼働を停止していた。PCSの表示画面には、エラーを示すコードが表示されていた。遠隔監視・制御システム上でも、同じようにエラーが表示されていた。

 PCSが稼働を停止していた原因を調べると、オンラインによる出力制御(出力抑制)に関連するものだった。今回の事業用低圧太陽光は、需給バランスを維持するために一般送配電事業者による出力抑制が始まっている地域に立地している。

 この出力抑制に関連して、PCSと遠隔監視・制御システムとの間で、通信に異常が生じていた。

 出力抑制時の遠隔制御のために、新たに加わった「通信の異常が5分間以上続くと、PCSの稼働を停止する」という機能によって生じていた。この機能が働いて9台のPCSすべてが稼働を止めたことがわかった。

 PCSのメーカーと遠隔監視・制御システムのメーカーに問い合わせ、すべてのPCSの稼働を復旧させた。しかし、売電の停止から復旧まで、少なくとも1週間以上が経っていた。

 この時点では、PCSの稼働は復旧させたものの、PCSと遠隔監視・制御システムの間で起きた通信異常の原因は特定できていなかった。

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