トラブル

まるで「マチュピチュ」、尾根筋の太陽光が損壊、歩荷のような修理作業

エネテク 第75回

2021/09/09 20:48
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 このシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を取り上げている。同社は、2007年に創業した電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く手掛けてきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている。

 今回、紹介するのは、現地に向かうことすら困難な太陽光発電所における例である。

 山腹に立地している。低圧配電線に連系している太陽光発電所で、数区画の発電所が同時に開発され、隣接している(図1)。

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図1●点検用のクルマでは近づけない山腹にある
図1●点検用のクルマでは近づけない山腹にある
(出所:日経BP、下はエネテク)
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 稼働後にトラブルが生じ、その対応を機に、エネテクが点検を受託した。

 エネテクの点検担当者が、現地を訪問しようとして驚いたのは、普段の点検時に使っているクルマで、現地に辿り着けるのかどうか、不安になるような場所にあることだった。

 衛星から撮影した画像による地図サービスで現地の周辺をみると、山の中の何もない場所に、この太陽光発電所だけがぽつんとある。

 道はあるようだが、木々に埋もれてまったくみえない。

 山の尾根筋に突如、現れる施設のあり様は、まるで中南米の高山に築かれた古代遺跡「マチュピチュ」を連想させた(図2)。

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図2●まるで「マチュピチュ」
図2●まるで「マチュピチュ」
(出所:エネテク)
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 エネテクが点検を受託している太陽光発電所で、同じように自然の植物に埋もれていた案件がある。こちらも、そこに太陽光発電所があることを知らなければ、気づかないような状況だった(関連コラム:まるで「ラピュタの城」、雑草に覆われた太陽光、集電箱は水浸し)。

 こちらは、点検用のクルマで現地まで辿り着くことができた。ところが、今回の発電所は、それすら難しそうな場所にあった。

 とはいえ、発電所の建設時には、工事用のクルマが往来したはずである。発電設備や資材、連系用の電線を接続する電柱などは、クルマでなければ運ぶのが難しい。

 だが、現地に向かうと、そうした期待はあっさりと裏切られた。

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