トラブル

九電のルール変更の余波、「なぜか全日100%で抑制」

エネテク 第80回

2021/11/23 13:35
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 このシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を取り上げている。同社は、2007年に創業した電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く手掛けてきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている。

 出力制御(出力抑制)のためにパワーコンディションナー(PCS)を遠隔制御するシステムを追加する例が増えている中、この遠隔制御に関連するトラブルが増えてきた。

図●小型パワコンの状況を確認する作業のイメージ(今回とは異なる発電所における様子)
図●小型パワコンの状況を確認する作業のイメージ(今回とは異なる発電所における様子)
(出所:日経BP)

 今回、紹介するのは、九州にある太陽光発電所の例で、九州電力管内における出力抑制の運用が変わった2021年4月以降、生じるようになったトラブルである。

 出力抑制がはじまった2018年秋以降、2021年3月までは、いわゆる輪番制で出力抑制が実施されてきた。

 4月から、九電送配電によるオンライン制御が可能な太陽光発電所については、一律に出力抑制するように運用が変わった。その日ごとに抑制の度合いも一律に変わることから、「%制御」などと呼ばれている。

 4月以降「%制御」に変わった太陽光発電所においてトラブルが生じはじめた。売電量が極端に下がったことで発覚した。

 出力抑制されている日が増え、しかも、そのすべての日時で「100%の抑制」となっていた。

 一律に出力抑制する方法に変わったので、抑制日が増えるのは想定できる。しかし、すべての抑制日時で100%抑制される状態が続くことは、通常の状況では考えられない。

 この状況に、エネテクが対応することになった。

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