トラブル

小型パワコン1台を交換したら、すべてのパワコンが頻繁に遠隔停止

エネテク 第81回

2021/12/02 11:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 このシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を取り上げている。同社は、2007年に創業した電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く手掛けてきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている。

 出力制御(出力抑制)のためにパワーコンディションナー(PCS)を遠隔制御するシステムを追加する例が増えている中、この遠隔制御に関連するトラブルが増えてきた。

 今回、紹介するのは、東北地方にある太陽光発電所の例で、東北電力ネットワーク管内における出力抑制に備える仕組みを導入した後、生じるようになったトラブルである。

図●今回とは違う発電所における、エネテクによる点検の様子
図●今回とは違う発電所における、エネテクによる点検の様子
(出所:日経BP)

 低圧配電線に連系している太陽光発電所で、海外メーカー製の小型PCS・5台で構成している。このうち1台が故障してしまい、この1台を交換した。

 この交換の後、5台すべてが頻繁に稼働を止めるようになった。出力抑制のための遠隔制御システムが働き、止まってしまう。しかし、東北電力側は出力抑制を実施していない。

 PCSメーカーに問い合わせると、同じ発電所内の5台を同じように制御しているために、1台でも交換した後は、他の4台もその新品のPCSと同じソフトウェアにアップデートして揃えておかないといけないという。

 交換作業は、地元の企業が担当した。電気工事には慣れていても、分散型PCSのようなパソコンに近い製品のソフトウェアなどには慣れていない。

 海外メーカー製の小型PCSは、ほぼパソコンや通信機器のような取り扱いが必要になってきている。

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