トラブル

今夏、太陽光の被災状況を総括、低圧サイトが半数以上

夏の大雨で広島、山口、長崎などで太陽光発電所が被災

2021/12/07 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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事故報告の65%が低圧サイト

 今年も、初夏に全国的に大雨が続き、水害に巻き込まれて被災する太陽光発電所があった。経済産業省は、9月までに有識者会議(新エネルギー発電設備事項対応・構造強度ワーキンググループ)で、今年度の大雨・台風など自然災害による事業用太陽発電設備への被害状況を公表した。これは、電気事業法に基づく事故報告を集計したものだ。

 それによると8月31日までの集計で43件となり、そのうち他の物件(第三者)に損傷を与えたケースが10件、自設備の主要電気工作物が破損したケースが33件だった。33件の災害別内訳は、土砂崩れ・地盤沈下が19件と群を抜いて多く、そのほか河川氾濫による浸水が8件、突風が4件、倒木が1件、落石が1件だった(図1)。

図1●今夏における太陽光発電設備の自然災害に伴う事故発生状況
図1●今夏における太陽光発電設備の自然災害に伴う事故発生状況
(注:2021年4~8月の速報値、出所:経済産業省)
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 今年4月から、10kW以上50kW未満の低圧連系する事業用太陽光発電設備にも事故報告の義務が課された。これに基づき、8月31日までに58件の事故報告があった。このうち28件が自然現象によるものだった。つまり、既述した事業用太陽光発電設備全体の事故件数である43件のうち、低圧事業用サイトが28件で実に65%を占めていたことになる。

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