裏山からの土砂崩れで損壊
同市内では山に近い緩やかな斜面にも、住宅地域の遊休地に太陽光発電所が点在しており、その中で小川に沿って設置されたサイトでは、川沿いの法面が崩壊しかかった。同サイトは、敷地全体に防草シートを施工しており、雨による表面流水による浸食にも耐性が高くなっているものの、その分、石積みの法面側に大量の雨水が流れ、小川の増水と合わせて激しく浸食された可能性がある(図6、図7)。
また、竹原市に隣接する東広島市では、山間に立地する低圧連系太陽光が被災した。サイト北側の裏山が大雨で崩れて倒木や土砂が流れ込み、複数アレイが損壊したと見られる。今夏に見た時点ですでに復旧が進んでいたため、「令和3年7月豪雨」より以前に被災した可能性もあり、崖に近い山間立地のサイトでは、敷地が平坦であっても外から侵入する雨水や土砂による被災リスクにも配慮する必要があることを物語る(図8、図9)。