アレイの半分まで浸水
山口市では、8月20日の大雨で仁保川支流の問田川沿いの田んぼと太陽光発電所が浸水した。太陽光は、低圧連系と高圧連系する複数サイトが被災したと見られる。高圧連系する発電所は、太陽光パネル・横置き4段のアレイ(パネル設置単位)を20度程度で設置していた。地面からの設置高は1m程度を確保していたが、アレイ2段目の途中まで冠水した(図10、図11)。
この発電所は、河川水の浸水に備えて、パワーコンディショナー(PCS)や昇圧器も1m程度の高さで据え付けていたものの、これらの設備も水に浸かってしまった可能性もある(図12、図13)。
山口市の公表しているハザードマップを見ると、被災した発電所エリアは洪水浸水想定区域に区分けされていない。ハザードマップでは、仁保川など流域面積の大きい河川について洪水浸水地域を想定しているため、支流である問田川の増水まで考慮していなかったか、今回の浸水が、周辺の排水施設から溢れた雨水が溜まる内水氾濫だった可能性もある。