トラブル

国内の特定メーカーのパワコンに、遠隔制御との相性の悪さ(page 3)

エネテク 第82回

2021/12/16 15:39
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 こうした太陽光発電所では、誰かがこの業務を担う必要がある。総務の部署に、この遠隔制御の操作を担当させた企業があった。

 総務部門の仕事は、どの分野でも平日が中心になることが多い。担当者は土日祝日は休暇になることがほとんどだ。

 一方、太陽光発電所の出力抑制は、土日祝日を中心に課される。企業の電力需要が少なく、系統全体で供給過剰になりやすいからである。2021年春のゴールデンウィークにも出力抑制の指令が出された。

 総務の部署が遠隔制御の操作を担当している企業の中に、この連休中に、出力抑制のための操作のうち、PCSのオン操作を忘れて、再稼働が翌日の夕方に遅れてしまった例がある。このため、本来はフルに売電できる日に丸一日、PCSが止まったままだった。

 FITに基づく売電単価は40円/kWhで、この日の売電損失は30万円を超えていたと予想される。

 操作の担当者は、事情が発覚してから、こっぴどく叱られたという。

 こうした事例を見ると、30日ルール適用の発電所でも、九州電力送配電によるオンライン制御に切り替える方が、現場作業者の手間の軽減に加え、操作ミスによる売電量の損失も防げるため、利点が多いと判断する発電事業者も出てきている。


【エネテクによるトラブル・シューティング】

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