それでも今回、6回目の被害に遭った。しかし、電線の盗難としては、未遂に終わった。ただし、発電所側には、電線が切断され、売電が一部とまる被害は生じている。
こうした盗難は、電気設備と盗難の両方を熟知した経験者、いわゆるプロの集団が犯行に関わっていることが多いとされる。このため、新たに講じられた対策にも、容易に対応されてしまうことがある。
この低圧事業用サイトでも、5回目の盗難後に加えた「警備サービスの内容強化」に、犯行グループが対応して6回目の盗難を試みた。
加えたサービスは、敷地内の電気に関する異変が生じた時に、警報が通知されて駆け付けてもらえることである。このサービスに関する設備を見抜いて、その場所を除いて切断すれば、新たなサービスを機能させずに盗難できる。
この対策について、犯行グループはある程度、見抜いていたようである。しかし、見落としていた部分もあった。