トラブル

パワコン内でストリングが短絡して発電できず、機種の交換に至る例も

エネテク 第89回

2022/04/04 23:13
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 このシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を取り上げている。同社は、2007年に創業した電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く担当してきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている。

 固定価格買取制度(FIT)の初期に認定されて稼働した太陽光発電所の中には、稼働してから10年近く経過した案件が出てきている。こうした太陽光発電所の中には、パワーコンディショナー(PCS)が故障した例もある。

 メガソーラー(大規模太陽光発電所)などで大容量の機種を使っている場合、5年ごとなどに消耗品を交換したり中核部品の状態を点検することをメーカーが推奨し、こうした長期の修繕やメンテナンスを事業計画に組み込んでいることが多い。

 一方で、低圧配電線に連系している太陽光発電所の中には、PCSの長期的な修繕やメンテナンスを事業計画に組み込んでいないことも多い。こうした発電所の場合、10年程度の稼働でPCSが故障し、発電が止まる恐れがある。

 今回、紹介する太陽光発電所では、まさにそのような小容量のPCSの故障によって、発電が止まっていた。

 やはりFITの初期の認定案件で、PCSは2014年に製造された製品だった。エネテクによると、こうした小容量の機種の中には、10年近く稼働を続けていることで、ある程度、故障するのは仕方がないとう印象を受ける機種もあるという。

 太陽光パネルからの発電電力はPCSまで正常に送電されていたが、PCS内で短絡が起きており、発電電力はPCSから出力されていない状態だった(図1)。

図1●短絡電流が流れている
図1●短絡電流が流れている
(出所:エネテク)
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