この太陽光発電所が採用していたのは、ハーフカットセルの太陽光パネルだった。半分ずつに切断したセルを採用し、3直列・2並列の構成となっている(図2)。
エネテクの点検担当者は、「影がないのに過熱していた場所」が生じたのは、ハーフカットセルによるパネルの構造によるのではないかと考えた。
ハーフカットセルで構成された太陽光パネルの場合、複数セルの直列回路であるクラスタは、通常のパネルの2倍の6つとなっている。そして、長辺方向にわかれた2つのクラスタが並列に接続されている。
この構造から、雑草の影による発電の異常が、並列に接続されている長辺方向の逆側のクラスタにも影響を及ぼしたのではないかと推測した。
故障したクラスタと並列に接続されていることで、より多く電流が流れるためである。