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米大学で急拡大、メガソーラーからの電力調達(page 3)

「物理的PPA」と「バーチャルPPA」を使い分け

2020/03/25 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
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「バーチャルPPA」とは?

 「スタンフォード太陽光発電所#1」は、米太陽光パネルメーカー・ターンキーソルーションプロバイダーであるサンパワーによって開発された。

 また、「スタンフォード太陽光発電所#2」プロジェクトを担当するのは、太陽光パネルメーカーであるカナディアン・ソラーの子会社であるリカレント・エネルギーである。同社は長期電力購入契約(PPA)をもとに、スタンフォード大学に電力を供給する。活用されるPPAは「バーチャルPPA」である。

 PPAは物理的、そしてバーチャル(金融的とも呼ばれる)の2つに分けられる。物理的PPAが成立するためには、顧客が電力供給を受けとる送配電網に再エネ設備が接続しているが、金融的PPAの場合、顧客と発電設備が異なる州に存在するなど、再エネ発電設備と顧客が同じ送配電網に接続していないことになる。

 金融的PPAの利点の一つは、1回の取引で大量の電力を購入できることだ。 さらに、電力規制下の州では物理的PPAが結べないので、金融的PPAが貴重な選択肢となる。

 同じようにバーチャルPPAを先月結んだ大学がペンシルベニア州にある。

 ペンシルベニア州にある4つの大学が提携し、約50MWのメガソーラーから電力を調達する契約を結んだ。その4校とは、私立総合大学のリーハイ大学、私立リベラルアーツ・カレッジラであるファイエット大学、ミューレンバーグ大学、そして、ディキンソン大学で、 この4校によるPPAは、ペンシルバニア州の大学で最初になる。

 このメガソーラーに、キャンパス内の他の再エネプロジェクトを合わせることで、ミューレンバーグ大学、リーハイ大学、そしてファイエット大学は、全電力消費量を100%再エネで相殺できるという。ディキンソン大学は、同大学の電力需要の30%を供給できる3MWの屋根上太陽光発電をキャンパス内に既に設置済みである。

 このバーチャルPPAにより、これら4校はテキサス州に建設されるメガソーラー から15年間、環境価値と共に電力を購入する。

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