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自治体のコロナ対策でリスク回避、米の太陽光建設業(page 3)

「非接触申請許可」と「遠隔立ち合い検査」を導入

2020/04/15 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
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「遠隔画像点検」を積極的に活用

 緊急事態宣言が発令された後も、市役所は運営を継続しているが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、市役所の職員や施工者への感染リスクを削減するため、窓口での交付や現場での立ち合い検査をやめた市役所が今回のセミナーに参加し、実例を共有した。

 まず、建築許可の申請をオンライン化した。建設業許可の窓口には多くの人が許可申請や書類提出などに訪れるため、不特定多数の人と接触することになる。それを最小限に抑えるため、電子メールまたはウェブのポータルを利用して申請書を受け付けることにより、「非接触許可」を促進することができる。グーグルドライブやドロップボックスなどのオンラインファイル共有アプリで、管轄当局と施工者間で大規模なファイルを共有できる。

 カリフォルニア州のロサンゼルス郡の建設課では、太陽光発電を含む14種の設備設置への「バーチャル点検」を行っている。バーチャル検査は、スマートフォンやタブレットで、ズーム(ZOOM)、ファイスタイム(FaceTime)などのアプリを使い動画をライブ配信して行われる。

 SEAC秘書を務め、今回のセミナーの議長を務めたジェフ・スピース氏は、遠隔検査を行うに当たり以下の重要点を挙げた。

  • (1)検査官はまず検査のタイプが遠隔から可能であるか、確認する必要がある
  • (2)申請者(施工者)が有効な許可書を持っている
  • (3)検査官が遠隔点検の十分なトレーニングを受けていて、使用するツールにも周知している
  • (4)設備点検を行う現場が、許可を申請した住所と同じであることを施工者が点検の際、証明しなければならない

 さらに、スピース氏は、遠隔検査に必須なツールとして、カメラ付きのスマートフォン、タブレット、またはラップトップ、懐中電灯、水準器、巻尺、ドライバー、レンチ、マルチメーター、はしごなどを機材としてあげ、さらに、検査官と現場の担当者にとって音声のみならず画像、動画が転送できる十分なインターネットの帯域幅と、高画質な動画を送れるかを確認することが重要と述べた(図2)。

図2●遠隔検査に必須なツール
図2●遠隔検査に必須なツール
(出所:SEAC)
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