CCAへ「自動切り替え」
カリフォルニア州でCCAの設立・運営の支援とCCAを促進する法律・規制改善に取り組むカリフォルニアCCA協会(CALCCA)によると、2010年に同州で最初のCCAが事業を開始して以来、現在、州内で24のCCAが運営されており、200以上の市と郡で、同州の人口の27%に当たる1100万人以上の需要家に電力を提供している。株式上場している3つの大手電力会社から、27%もの顧客を獲得したのは大きな成果であろう。ちなみに、カリフォルニア州の大手電力会社は米国内でも最大規模である。
そんな巨大電力会社から、いかにして地方自治体主導のCCAがシェアを獲得したのだろうか?(図2)
その理由の1つが「オプト・アウト」と呼ばれるCCAのメカニズムである。これは、地方自治体の CCA運営が決まると、その地域の全ての電力需要家(家庭、ビジネス、公共用)が、今まで電力を購入してきた地域独占の電力会社からCCAに自動的に切り替わる仕組みだ。
つまり、電力需要家にとってCCAが、電力供給者としてデフォルト(初期設定)になる。そのままCCAとの契約を続けず、電力需要家が元の大手電力会社に戻ることを「オプト・アウト」と呼ぶ。