特集

米住宅太陽光市場、新型コロナでどんな影響が?(page 4)

レジリエンス向上や光熱費削減で評価する消費者も

2020/05/15 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
印刷用ページ

営業継続だが解雇も

 住宅用太陽光発電の販売・施工を行っている施工事業者については、全米レベルで4月14日から26日まで調査を行った。調査の対象者数は151人となっている。

 「住宅太陽光の営業と、設備の設置は続けていますか?」との質問に対し、91%は、積極的に太陽光発電の営業を続けていると答えた。ちなみに、米国土安全保障省が公表した連邦政府のガイダンスによると、太陽光発電会社は「エッセンシャル(必要不可欠)」となっている。

 このガイダンスで「非必須(ノンエッセンシャル)」とされた業種では事業の停止と従業員の在宅勤務が義務付けとなったが、「エッセンシャル」とされた業種は、営業の継続が認められている。州政府、または地方自治体のガイダンスが連邦政府のガイダンスに優先される場合もあるが、太陽光発電施工業者は全米にわたり、ほとんど営業を継続しているようだ。

 「既存の契約を延期、またはキャンセルした顧客が(1人でも)いますか?」との質問に対しては69%の施工者が「はい」と返答した。

 さらに、「具体的に顧客の何%が既存の契約を延期、またはキャンセルしましたか?」との質問への回答は、既存の契約をキャンセルした顧客が占める比率は13%、設置を延期したのが31%、そして何も問題なく予定通りが56%だった。つまり、キャンセル・延期した顧客の比率は半分以下になっている。

 ここで興味深い発見は、多くの施工事業者は、既存の契約の遅延またはキャンセルが発生していると報告しているが、その半面、3分の1の消費者は導入の計画を加速すると答えていることだ。消費者の受け止め方には、両面があることを示している(図4)。

図4●太陽光施工事業者のCOVID-19パンデミック前後における顧客の反応の変化
図4●太陽光施工事業者のCOVID-19パンデミック前後における顧客の反応の変化
(出所:EnergySage)
クリックすると拡大した画像が開きます

 施工事業者の93%は、COVID-19の状況がビジネスに悪影響を及ぼしていると答えており、その内5分の2が会社に大きな損害を与えていると答えている。

 「COVID-19により、従業員を解雇しましたか? 解雇する予定はありますか?」に対して、51%が、既に解雇を行ったと答え、10%は、解雇はまだしていないが、する予定であると答え、残りの49%は解雇する予定はないと答えている。

 「このパンデミックという逆境の中、あなたの会社、または太陽光発電産業に何かポジティブな事が起こっていると思いますか?」に対し、24%は、オンラインを通じた販売手法への能力と円滑さが増したと答え、20%は(消費者の)レジリエンスへの要求が高まった、などがポジティブな成果として挙げられた。

  • 記事ランキング