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2019年の世界太陽電池市場、シェアトップ5社は?(page 3)

出荷量は前年比39%増、「単結晶」が主流に

2020/05/25 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
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単結晶が多結晶を上回る

 このレポートでは、出荷量をテクノロジー別にも分析している。2019年には何と「単結晶シリコン型」の太陽電池の出荷量が初めて「多結晶シリコン」を抜いた。単結晶のシェアは前年より17ポイント上がり62%を占めた。それと反対に、多結晶のシェアは前年比32ポイント減となった。

 この点に関し、SPV マーケットリサーチは2017年12月に発行した太陽光発電市場レポートで、「2017年に単結晶シリコン型の太陽光パネル出荷量が、初めて多結晶シリコンを抜いた」とのデータを公表したが、その後に収集したデータを加味したところ、2017年、2018年段階では、依然として多結晶シリコンの方が多いとの集計値になったという(関連記事)。

 SPVマーケットリサーチの創立者・チーフマーケットリサーチアナリストであるポーラ・ミンツ氏によると、多くの太陽電池メーカーは、2015年から単結晶シリコンを使った「裏面不動態型セル」(PERC: Passivated Emitter and Rear Cell)の生産能力を増やし始め、2019年にはp型PERCの本格的な生産が拡大し、出荷も大きく増加した。

 実は、太陽電池産業の草創期には、単結晶シリコンが強い時期もあった。ミンツ氏によると、1999年には単結晶シリコンが市場で優位性を持ち、2000年には単結晶シリコンが多結晶シリコンの出荷量を上回ったという。とはいうものの、その差はわずか1MWで、その後、多結晶シリコンが急速に伸び、2018年まで市場で優位を保っていた(図3)。

図3●2019年のテクノロジー別世界太陽電池出荷量シェア
(出所:SPV Market Research)
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 ちなみに、結晶系以外のテクノロジーでは、薄膜太陽電池の1つである化合物型のカドミウムテルル(CdTe)タイプは、出荷量が前年比66%増となり、5%のシェアを占めた。これは、米ファーストソーラーが生産拡大によって出荷量を増やしたからである。

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