特集

米アマゾン、615MWのメガソーラーを新規開発(page 3)

パリ協定を10年早く達成へ、州の気候政策にも影響

2020/06/22 17:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
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地元電力と「ソーラー・アライアンス」

 メガソーラーを開発するのは、同州の大手電力会社であるドミニオン・バージニア・パワー(DVP)である。電力市場が規制されているバージニア州で、ドミニオンは発電から送電まで行う垂直統合型の地域独占電力会社である。

 アマゾンは、第2の本社を持つ前の2006年にバージニア州でクラウド・コンピューティング・サービスを提供するアマゾン・ウェブ・サービス(AWS )のデータセンターの稼働を開始した。当時バージニア州は、環境保護・気候変動対策に積極的ではなかった。米国では多くの州が 「再生可能エネルギー・ポートフォリオ・スタンダード(RPS)法」を導入し、さらに「再エネ100%」目標を掲げる州も増える中、同州のRPSは「2030年までに30%」と低い水準に留まっていた。

 アマゾンは「クラウド」でも持続可能性を目指していて、2014年「グローバルなAWSインフラを再エネ100%で賄う」という長期目標を公約したが、州が再エネ導入に消極的ではAWSの再エネ目標を達成することは難しい。そこでアマゾンは 、バージニア州法人委員会にDVPの長期エネルギー計画に、より多くの再エネとクリーンエネルギー技術が含まれることを奨励するよう懇願する手紙を送った。

 これまでにアマゾンはDVPと「ソーラー・アライアンス(提携)」を組み、既に連系出力300MWを超える太陽光発電設備をバージニア州北部に導入している(図3)(図4)。

図3●バージニア州におけるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)用のメガソーラー
(出所:Amazon)
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図4●アマゾンはバージニア州大手電力会社との「ソーラー・アライアンス」によりメガソーラーを開発
(出所:Community Energy)
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 さらに今年4月、同州のノーサム知事は、2050年までに同州が100%カーボン・フリーに転換する「バージニア・クリーン・エコノミー法」に署名した。この法律によって同州には、21.3GWの再エネが新たに追加されることになる。さらに、同法では、ほぼすべての石炭火力発電所を2024年末までに停止されなければならない。

 こうした州政府のエネルギー政策の大きな転換は、アマゾンの影響力なしでは達成できなかったことは想像に難くない。

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