特集

米ラスベガスのMGM、100MWのメガソーラーと「CPPA」(page 2)

ホスピタリティ業界で最大規模の電力購入契約に

2021/07/13 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
印刷用ページ

2030年に米事業を再エネ100%に

 そんな電力多消費型の事業構造を持つMGMは、2006年には「コーポレート・サスティナビリティ事業部」を設けて気候変動対策に乗り出し、「環境持続可能性イニシアチブ」の一環とし、以下の目標を掲げた。

 スコープ1・2の範囲における温室効果ガス排出量を2030年までに2019年比で50%削減すること。そして2030年までに米国事業の100%、グローバルでの全事業の80%を、再エネで賄う、というものだ。スコープ1とは、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)、スコープ2とは他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う温室効果ガスの間接的な排出を意味する。

 ちなみに、同社の2020年におけるグローバルでの全事業で消費された電力量は、120万4660MWhに上っている。

 MGMは、ラスベガスでCOVID-19対策による制限が解除された後、その再開を祝うかのように「メガソーラーアレイ」と呼ばれる出力100MWに達する巨大プロジェクトの稼働を発表した。このプロジェクトでは、ドライレイク・バレーと呼ばれる、乾燥して湖底が露出した平らな砂漠地帯の640エーカーに32万3000枚もの太陽光パネルを敷き詰めた。

 ドライレイク・バレーは、ホテル・カジノが集まる歓楽街、ラスベガス・ストリップから30マイル北の砂漠に位置するが、連系する送電線は、ラスベガス市街とつながっており、物理的にも電力を送れる。このプロジェクトにより生み出される発電量は、2万7000世帯の米国の平均的家庭が年間消費する電力に相当する(図3)。

図3●MGMの運営する13のカジノ・ホテルに電力を供給する、100MWのメガソーラー
(出所:MGM Resorts International)
クリックすると拡大した画像が開きます
  • 記事ランキング