特集

「草花に囲まれた」メガソーラー、周辺農家と共存共栄

発電所内に在来種を育て、ハチの繁殖を促す

2020/08/17 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
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「ポリネーター」の繁殖を促す

 米国食用鶏肉生産・加工大手のパーデュー・ファームズ(Perdue Farms)の本社が隣接する土地に、年間発電量3700MWh、出力2.8MWの地上設置型のメガソーラー(大規模太陽光発電所)がある。太陽光パネルの周りには、ブラックアイドスーザン、アルシケクローバー、ノコギリヒマワリ、細い葉のトウワタ、パープルコーンフラワーなど、地域の在来植物を含む41種類の異なる花や草が植えられている。

 2018年に播かれた植物の種は今年2020年の春にようやく花を咲かせ、今年6月、メリーランド州サリスベリに本社を構えるパーデュー・ファームズは、「ポリネーター(花粉媒介者)に親切な」太陽光発電設備を米国鶏肉生産産業で最初に導入した会社と発表した(図1)。

図1●ハルシャギク、セイヨウノコギリソウが生える「ポリネーターに優しい」太陽光発電設置
(出所:Perdue Farms)
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 米農務省によると、米国の農家が作物の受粉を依存しているミツバチなど、 ポリネーターが大幅に減少しているという。農家は、この深刻なミツバチ不足に悩まされているのだ。

 米エネルギー省のプロジェクトの一環として、アルゴンヌ国立研究所は、太陽光発電設備の周りのエリアが、ポリネーターに有益な植物を生息させる理想的な場所であることを見出した。そうしたなか、ここ数年、米国では、ポリネーターの生息地を保護するために、「ポリネーターに優しい太陽光発電」の開発が進んできている。

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