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太陽光の大量導入を支える「古いテクノロジー」!?(page 3)

「揚水式水力」が長周期のエネルギー貯蔵として再評価(前半)

2020/09/08 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
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「1.3GWの揚水」を新規計画

 ただ、この統計では「エネルギー貯蔵」はパーセントとしては「ゼロ」だが、まったく貢献しなかったわけではない。まだまだ充放電量が少なく、全体から見ると微々たる量なので、グラフ上に表れていないのだ。

 蓄電池のみを集計した公表データを見ると同日最高供給出力(放電)は「午後6時40分の147MW」で、最低供給出力(充電)は「午後10時のマイナス179MW」になっている。火力発電は長時間、電力を供給しているが、蓄電池の供給時間は2時間が最大である。どちらにしろ、加速的に増える太陽光発電の余剰出力を吸収し、天然ガス火力の需給調整力を代替できるレベルにほど遠い(図3)。

図3●8月14日におけるCAISOでの時間別・蓄電池による電力供給出力(放電)(MW)
(出所:CAISO)
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 同州の電力事業者の規制を受け持つカリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)の「2019−2020年資源総合計画(Integrated Resource Plan =IRP)」には、2045年までに100%再エネと排出フリー電源を達成するためには、少なくとも70GWのエネルギー貯蔵が必要との分析結果を出しており、さらに2030年以降に必要になるエネルギー貯蔵は少なくとも6~8時間、または数日、季節間をカバーできる長い放電時間が必須としている。

 カリフォルニア長周期エネルギー貯蔵協会(LDESAC)でエグゼクティブ・ディレクターを務めるジュリア・プロチニック氏によると、現在同州には4GWの長周期エネルギー貯蔵がありその容量のほとんどは8つの既存する揚水式水力発電により供給されている。

 プロチニック氏は、長周期エネルギー貯蔵の重要性と、揚水式水力の新規計画について以下のように語った。

 「カリフォルニア州のロサンゼルス市は、先月起こった、停電を同州南部にある『カスタイック揚水式水力発電』を稼働することによって回避できました。しかし、カリフォルニア州全体を守るためにはまだまだ系統スケールのエネルギー貯蔵が必要です」。

 「いくつかの新規の長周期エネルギー貯蔵が今、そのギャップを補うために提案されています。その1つは『イーグルマウンテン揚水式水力発電』で、州の停電に備えた十分な電力を充電し、放電できます。この設備は1300 MW(1.3GW)の容量で、18時間にわたり2万3400 MWhの電力を供給できます」。

 「化石燃料への依存を減らし、気候目標を達成するために、カリフォルニア州は、太陽光や風力発電といった、出力変動のある再エネを今後さらに、系統に統合していきます。それに伴い、州内にクリーンで信頼性の高い電力を十分に保証するためには長周期エネルギー貯蔵が必要です。 州が、グリッドの脱炭素化、そしてガス火力を転換する中、長周期エネルギー貯蔵は、グリッドの信頼性を確保する基本となるでしょう」(関連記事:「揚水式水力」が長周期のエネルギー貯蔵として再評価=後半、太陽光への出力抑制率が12%に、季節を超えた貯蔵に期待)。

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