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米の電源構成、「2030年まで太陽光2割」を目標に!(page 4)

累積導入容量は500GW超!

2019/10/07 05:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
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産業横断的コラボが重要に

 SEIAの社長兼CEO(最高経営責任者)であるアビゲイル・ホッパー(Abigail Ross Hopper)氏は、「『ソーラープラス10年間』ビジョンは、我々が米国のエネルギー消費を転換するにあたり、 チャンスとパラダイムシフトを表す。2030年までにこの目標を達成すると、(産業における)雇用が今の2倍以上になり、3450億ドルの民間投資が投入され、さらに電力部門の(カーボンの)排出を35%相殺できる。政策、精力的なコラボレーションと、産業の全てのメンバーの行動が、この目標を実現するために必須」と語った。

 SPIにおいて、このビジョンの発表の他にもう一つSEIAにとって重要な呼びかけは、投資税額控除(Investment Tax Credit : ITC)の延長を申請するための「ITCを守ろう!」であった。ITCは最も重要なクリーンエネルギー政策の一つとされるが、今年を境に、2006年から続いた30%の控除率が下がることになる。

 2005年に成立し、2度延長、さらに、2015年末オバマ政権下で、3度目の ITC延長法案が可決された。この法案で、ITCは5年間延長されたが、控除される比率が段階的に下がるようになった。具体的には、2017年から2019年の3年間は30%、2020年には26%、そして、2021年には22%と漸減する仕組みになっている。その後は、非住宅用に関しては2006年以降と同じ10%に戻り、住宅用に関しては税額控除の優遇措置は終わりを迎えることになる。

 SEIAによると、2006年の実施以来、ITCは20万人を超える米国人の雇用を創出し、1400億ドル以上の民間投資を集め、さらに、太陽光発電の導入を100倍に拡大したという。

 SEIAと英エネルギー調査・コンサルティング会社であるウッドマッケンジーによると、もしITCが延長されると、2030年までに、新たに82GWもの太陽光発電の新規設置をもたらすと予測している。さらに、ITC延長により、2020年から2030年の間、CO2排出量が3億6300万t削減されるとしている。

 ホッパー氏は、「ITCは、米国経済に数百億ドルもの成長を呼び込み、数千人の雇用を創り出す。低炭素化を目指す市、そして企業に対し、真の解決法をもたらす手段となった」と、ITC 延長を議会に申請するようイベント参加者に唱えた(図3)。

図3●ITCを延長による米国太陽光発電市場への影響(棒線:ベースライン、青面:ITC延長による増加分・MW)
(出所:Wood Mackenzie Power & Renewables and SEIA)
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