四半期だけで「1GW」
米国エネルギー貯蔵協会(ESA)とウッズマッケンジーによる最新の米国エネルギー貯蔵市場レポートによると、2021年第3四半期(7~9月) に商業運転を開始したエネルギー貯蔵施設の設置容量は、前年同期比2.4増の1141MW(1.141GW)に達し、四半期の導入容量で、過去最高となった。
ウッズマッケンジーは、再生可能エネルギーを含む天然資源産業のリサーチ・コンサルティングサービスを提供する英ヴァリスクビジネスの子会社である。
1.141GWのうち、実に約1GWは、発電事業用の大規模エネルギー貯蔵施設で、そのほとんどはカリフォルニア州に導入された。同州は、太陽光発電だけでなく、エネルギー貯蔵設備の導入量でも米国1位になっている。
カリフォルニア州の独立系統運用機関・CAISO(California Independent System Operator)の最新のデータによると、今年末までに累計で約4GWの発電事業用大規模エネルギー貯蔵施設がCAISO運営の送電網に系統連系されるという。そのうち1GWは、太陽光発電など他の発電施設とのハイブリッド(併設)となり、残りの3GWはスタンドアローンと呼ばれるエネルギー貯蔵施設の単独設置となっている(図1)。