特集

加州、2045年に50GWの「長周期エネルギー貯蔵」(page 4)

太陽光拡大で、日没後の電力需要を支える役割を期待

2021/12/23 17:00
Junko Movellan=ジャーナリスト
印刷用ページ

長周期エネルギー貯蔵だけで45~55GW

 一方、米ストラテジェン・コンサルティング(Strategen Consulting)がまとめた「カリフォルニア州におけるクリーンで信頼性の高いグリッドのための長周期エネルギー貯蔵」と題する市場分析レポートでは、長周期エネルギー貯蔵の必要性をさらに強調している。

 同レポートでは、2045年までに、長周期エネルギー貯蔵はカリフォルニア州のグリッド上の主要な需給バランス調整手段となり、統合的なエネルギー資源になると予測している。

 同州における再エネの利用可能性を評価したデータによると、カリフォルニア州では総需要の75%近くに匹敵する電力が太陽光発電から供給されるという。エネルギー貯蔵は、太陽光発電とグリットを「バランス」させるのに欠かせないという。

 大量の電力が太陽光発電から供給される場合、日中に発電された電力を1日当たり8〜12時間貯めておける貯蔵設備が必要になる。夕方以降、日が沈んで太陽光パネルの発電量が急減するにつれ、蓄電池の放電量を一気に増やし、夜間に、多い時には連続して12時間、その間の電力需要の大部分を供給する必要がある(図3)。

図3●2045年7月5日における加州の時間別・資源別・電力供給量(GW)
図3●2045年7月5日における加州の時間別・資源別・電力供給量(GW)
(注:オレンジ色=発電事業用太陽光発電、黄色=分散型太陽光発電、水色=風力、緑色=他の再エネ、青色=エネルギー貯蔵、黒点線=負荷、出所:Strategen Consulting)
クリックすると拡大した画像が開きます

 ストラテジェン・コンサルティングの分析によると、カリフォルニア州では長周期エネルギー貯蔵の必要性が極めて高くなるという。そのため、同州においては、2030年までに長周期エネルギー貯蔵だけで累計で2〜11 GWの設備が必要という。さらに、2045年までにゼロエミッション電源100%を達成するためには、累計で45〜55GWもの長周期エネルギー貯蔵の導入が必要になると予測している。

  • 記事ランキング