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発光でカラスに対抗、「包括委託」の草刈りが奏功、岡山の山あいの太陽光(page 2)

牛舎に集まるカラスが26枚のパネルを割る

2019/06/21 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 この発電所に、カラスが多く飛んでくる理由は、北隣りに牛舎が立地していることが大きい。国内各地の多くの牛舎では、カラスによる被害が深刻になっている。

 カラスは、牛のエサを目当てに、牛舎に集まってくる。エサを食べるだけでなく、エサの中にフンを落としていくため、牛が病気にかかる原因ともなっている。そればかりでなく、牛の血管をつついて出血死に至ったり、牛の背中をクチバシでつついて穴を開け、生きている牛の肉を食べたりする被害も報告されている。

 今回のメガソーラーでも、牛舎に近い北側の区画に、カラスが止まっていることが多かった。連系点との間を結ぶ高圧配電線は、北端に架設されており、この電線もカラスの格好の休み場となっていた。

 北側、南西側、東側という三つの区画のうち、太陽光パネルのカバーガラスが割れた枚数が多いのも、北側の区画だった(図3)。

図3●太陽光パネルの割れの発生履歴
(出所:エンバイオ・ホールディングス)
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 累計26枚のうち、半分の13枚が北側の区画のパネルだった。東側で割れた7枚も、すべて北寄りの場所となっている。南西側は4枚にとどまっている。

 牛舎が試してきたカラス対策には、限界があった。スピーカーを使って、カラスが嫌がる音を鳴らすという手法だった。

 カラスが一時的に飛び去っても、その効果を継続させることが難しかった。しばらくすると、スピーカーが発する音の種類やタイミング、パターンなどにカラスが慣れてしまい、舞い戻ってくる。音やタイミング、パターンなどを変えても、いずれ慣れるため、限界があった。

 そこで、メガソーラー側で、新たなカラス対策を試した。導入したのは、東神電気(大阪市淀川区)製の「ビー・ビー・フラッシュ」である(関連コラム)。

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