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無人・自動で日常的に直流回路を点検、太陽光のスマート保安技術(page 4)

アイテスが開発、屋根上向けで東北電力と実証

2021/05/27 06:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 毎晩、自動で計測したデータは、クラウドコンピューティング上に送信する。このデータをアイテスの診断アルゴリズムで解析して太陽光の健全性を診断し、異常の兆候を早期に発見し、管理担当者に通知する。

 東北電力と共同で実証しているのは、東日本大震災の被災経験で切実さが他の地域と異なる事情もあり、開発の方向性も一致していたためとしている。

 試作機は、接続箱内に組み込んでいる(図3)。気温、積雪、降雨などの気象データは外部から購入し、これにストリング内の日々の点検のデータを組み合わせて診断している。

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図3●実証の様子
図3●実証の様子
下の2枚は、頻繁にバイパス回路が作動しているパネルが焦げていた例(出所:アイテス)
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 例えば、バイパス回路の作動状況の把握がある。ほとんど作動しない正常な太陽光パネル(図3の「サイトB」のB-1)もあれば、時々作動するパネル(同、B-2)、頻繁に作動しているパネルがあった(同、B-3)。

 バイパス回路が頻繁に作動するパネルは、焦げていた。時々作動するパネルは、特定の条件下だけ異常が起きる。その時以外は正常に発電している。これは異常が生じる兆候といえる。

 こうした状況は、日常的に点検しないと把握できないという。例えば、ドローンを使った点検では、その日時の状況次第で結果が変わる。

 アイテスでは、こうしたデータの活用として、O&Mサービス会社への情報提供や、詳細な点検手法を助言するといったサービスも展開できるとしている。

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