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新型コロナウイルスの影響による工期遅延は、「不可抗力」と言えますか?(page 4)

<第61回>「不可抗力」による工期遅延への対応と、今後のEPC契約の在り方

2020/03/09 05:00
弁護士法人 匠総合法律事務所 代表社員弁護士 秋野卓生
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建築現場の一時中止の際は?

 国土交通省は直轄工事・業務について受注者の意向を尊重しながら一時中止などの対策を講じました。

 建設現場での新型コロナウイルスの感染が確認されたことを受けた措置であり、同じような事態は、沢山の職人が集まる工事現場であれば、どこでも起こりうる話です。

 元請建築会社は、建設現場の労働者の安全を配慮する義務を負うことから、工事の一時中断もやむを得ません。この場合、工期が伸びたとしても、遅延損害金の支払義務はない(受注者に帰責事由はない)という結論となりますが、下請業者、孫請け業者、職人は、現場が止まると、請負代金の支払いを得ることが出来ず、生活上窮地に立たされるリスクがあります。

 本稿執筆時点では、現場職人の救済措置の発表はありませんが、長期化するリスクが生じるようであれば、公的支援を検討すべきであろうと考えます。

メガソーラー建設現場の様子(画像イメージで本文の内容は直接関係しません)
(出所:日経BP)
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