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改正FITへの移行時に出力を間違って記入してしまいました…(page 3)

<第62回>みなし申請の際の記載ミスが判明した場合の法的責任

2020/04/30 10:00
弁護士法人 匠総合法律事務所 代表社員弁護士 秋野卓生
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「変更手続き」に関する違和感

 「変更」は、決められた物事などを変えることを意味し、以前の状態が間違っているわけではないことを意味します。

 他方で、上記のような見なし申請の際に起きた、太陽光パネルの合計出力の誤記は、そもそも最初の合計出力の記載に誤りがあったのであり、この修正を求めたいというのが申請者の意図であり、「変更」を求めたいというものではありません。

改正FIT法が事業計画書の提出を求めた趣旨

 改正法9条3項1号から3号の基準は、以下のとおりです(図3)。

図3●改正法9条3項1号から3号の基準
(出所:筆者の資料を元に日経BP作成)
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 改正法9条3項1号、3号は、以上のように、「事業内容の適切性」「設備の適切性」を求めており、その具体的な内容について、経済産業省令で定めることとしています。また、改正法9条3項2号は、「事業実施の確実性」を求めています(図4)。

図4●認定制度の見直し・太陽光の未稼働案件に対する対応
(出所:再生可能エネルギーの導入促進に係る制度改革について・平成28年6月資源エネルギー庁)
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 要するに、未稼働案件が多く生じていたことから、事業計画書をきちんと提出させ、未稼働案件をなくすというのがそもそもの改正FIT法の趣旨です。

 太陽光パネルの合計出力の誤記は、改正FIT法が抑止しようとした未稼働案件ではなく、申請を行った者のヒューマンエラーですので、罰則的な取扱いをするのも理不尽な気がします。

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