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新築建物で太陽光の発電量が減った場合、どこまで損害賠償できますか?(page 2)

<第54回>太陽光発電パネルへの日照阻害が発生した場合の損害賠償金額

2019/08/23 05:00
弁護士法人 匠総合法律事務所 代表社員弁護士 秋野卓生
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無駄になった投資費用相当額を損害とする考え方

 隣家の日影が係ることにより太陽光発電システムとして十分に機能しなくなった太陽光発電システムの設置費用相当額を損害と考える考え方が投資費用相当額を損害とする考え方です。

 この場合の損害の計算式は、以下の計算式になります。

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発電収益も損害に含むとする考え方

 再生可能エネルギー固定価格制度のもと、法律上、売電をする経済的利益が法的に保護されている以上、太陽光発電システムにより発電をして収益する利益までを法的に保護するという考え方です。

 この場合、太陽光発電システムからの売電により得られる経済的利益は将来のものとなりますが、損害賠償金は現在支払われるものであるため、この点について「割引現在価値」の考え方を用いて調整をする事となります。

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 なお、厳密に計算するのであれば、太陽光発電システムのメンテナンス費用等の損益相殺を要する事となります。

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