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太陽光パネルの取付業者が「偽装請負」と見なされる恐れはありますか?(page 2)

<第55回>メガソーラー建設現場における「労働者派遣法」違反のリスク

2019/09/11 05:00
弁護士法人 匠総合法律事務所 代表社員弁護士 秋野卓生
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労働者派遣法違反とは?

 まず、「偽装請負」について解説します。

 労働者派遣事業を行う事業者は、厚生労働大臣の許可を受ける必要があり、許可を受けずに労働者派遣事業を行った者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる可能性があります(派遣法59条、5条1項)。

 現在、各都道府県労働局において、労働者派遣と請負(業務委託)の区別は、派遣法施行当時の労働省告示(昭和61年労働省告示第37号)に基づき行われています。

 上記告示では、請負の形式による契約により行う業務に自己の雇用する労働者を従事させることを業として行う事業主は、以下の2つの要件を満たす場合を除き、労働者派遣事業の事業主に該当し、労働者派遣法の適用を受けるものとされています。

これらの要件を満たす場合、労働者派遣法の適用を受けない
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 ですから、単に労働力を提供して、元請業者の指導に従わせるいわゆるブローカーは、労働者派遣法違反のリスクがあるのです。

 労働者派遣法の適用を受けるブローカーに該当するか否かの判断は、契約の形式面ではなく、業務遂行の実態に基づいて行われます。

 従って、元請業者と「請負契約」をブローカーが締結していたとしても、実質が労働者派遣であれば、いわゆる「偽装請負」として労働者派遣法の適用を受けることとなるのです。

 いわゆる「偽装請負」に該当する例としてよく挙げられるのは、以下などがあります。

「偽装請負」に該当する例としてよく挙げられるケース
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