特集

太陽光パネルの取付業者が「偽装請負」と見なされる恐れはありますか?(page 4)

<第55回>メガソーラー建設現場における「労働者派遣法」違反のリスク

2019/09/11 05:00
弁護士法人 匠総合法律事務所 代表社員弁護士 秋野卓生
印刷用ページ

管理責任者を置くことで偽装請負を回避

 「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(37号告示)に関する質疑応答集(以下「質疑応答集」といいます。)の質問4によれば、下請業者は管理責任者を置いて、自己に代わり作業の遂行に関する指示等を行わせることができ、労働者に管理責任者を兼任させることも認められています。

 したがって、下請業者が、管理責任者を設置し、他の労働者に対する技術的指導を行わせている場合、偽装請負とは判断されません。

 もっとも、管理責任者が自らの作業の都合から、事実上他の労働者の管理等ができないのであれば、管理責任者とは言えません。また、管理責任者の不在時は、下請業者側で技術指導等を行うことが担保されている必要があり、例えば、施工業者と管理責任者との確実な連絡体制を予め確立しておくことや、代理の管理責任者が確実に選任されるようにしておくことが必要です。

 なお、質疑応答集の質問10によれば、施工業者が下請業者に代わり指導した場合でも、その指導の内容が、例えば、新製品の製造着手時などに請負契約の内容である資料等では理解が困難な仕様等について補足的に説明する場合や、安全衛生上、緊急に対処する必要のある事項について指示するにとどまり、それ以外の事項は労働者を連れてきた下請業者が指導監督を行っているといえるときには、偽装請負とは判断されません。

メガソーラー建設現場の様子(画像イメージで本文の内容は直接関係しません)
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
  • 記事ランキング