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変更認定時のFIT単価下落を巡りトラブル、訴訟沙汰に

<第79回>商法に基づく報酬請求権が発生するか? 東京地裁判決の解説

2021/11/26 05:00
弁護士法人 匠総合法律事務所 代表社員弁護士 秋野卓生
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FIT単価が24円から21円にダウン

 太陽光発電事業者からの法律相談で、事業計画を提出する際に認定上の発電設備の出力と太陽光パネルの合計出力との記載が異なるという事案に関する法律相談が寄せられる事が多くあります。

 50kW以下の太陽光発電事業の場合、この出力差異を修正する手段が、一般社団法人・太陽光発電協会JPEA代行申請センターに対する変更認定手続きしかありません。

50kW以下の太陽光事業における変更申請手続きの流れ
50kW以下の太陽光事業における変更申請手続きの流れ
(出所:経済産業省・なっとく再生可能エネルギー・サイト)
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 そして、この変更認定手続きにおいて合計出力の大幅な減少を伴う場合には、変更時の価格が適用されることとなり、売電価格が大幅に下がってしまうことになります。

 本裁判の事案も、初期認定申請に係るパネル出力と、原告が各顧客と締結した契約の内容におけるパネル出力との間に食違いが生じたため、原告が、2017年7月から同年8月にかけて、各IDにつき変更認定申請を行ったところ、上記変更認定申請につき原告が執るべき手続の不備が重なったこともあり、上記変更認定申請が認可された場合には、本件各IDに係る固定価格買取制度(FIT)の売電単価が24円/kWhから21円/kWhに下落し、各IDに基づく発電設備から得られる想定収益が初期申請時の想定収益を大幅に下回ることになり、トラブルになったという事例です。

 具体的な事例の内容を見ていきましょう。

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