特集

アセットマネジャーに求められるリーダーシップとは?

<第24回>太陽光発電事業にけるアセットマネジメントの役割

2019/12/27 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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 2018年5月、メガソーラービジネス誌のこのコラムで「太陽光事業に求められるアセットマネジメントサービスとは?」とのテーマで寄稿した。それから1年以上の月日が経つが、「太陽光発電事業でアセットマネジメントとは何か」「アセットマネジャーはどんなことをしているのか」との問い合わせが数多くある。そこで、今回は改めてアセットマネジメントに焦点をあて、アセットマネジャーはどんな仕事をしているのかを解説する。

誤解されやすい「アセマネ」の役割

 「アセットマネジメント」と聞いて、どのような業務であるかすぐわかる人は少数派だと思う。私も当初、ファンドなどで活躍しているアセットマネジャーは、経理のような仕事をしていると思っていた。しかし、1億円以上を稼ぐファンドマネージャーがいる話を聞いたことがきっかけで、ファンドのアセットマネジメントに対する私の理解が不十分なところがあると認識させられた。

 前回、このテーマの寄稿の中で、「アセットマネジメントは事務代行」と記述し、誤解しやすい表現だったと、あとから思ったことがある。

 確かに、下の図にある通り、アセットマネジメントの業務は事務的な作業が多い点で「事務作業」である。しかし、それはファンドなどプロジェクトのまさにマネジメントを具体化したものである。そして、アセットマネジメントの業務のリード役であるアセットマネジャーの能力が、そのファンドの成功・失敗を決める。

 特に、案件の目利き力は重要である。ある程度のボリュームは集めなくてはらならないし、その中に不良資産が混ざらないようにしなければならない。目利き力は、問題の解決能力と言い換えることができる。どのような案件でも、大なり小なり問題を内包する。「100点満点の太陽光発電所」というのは存在しないからだ。

 従って、その問題を見極め、どのようにすればその問題を解決できるか、という解法を知っていれば、リスクコントロールができる。つまり、アセットマネジャーが色々な問題への対処方法を知っていて、難しい問題を解決することができればできるほど、(リスクと反比例する)高い案件利回りを享受できるようになる。

 また、プロジェクト運営の重要な局面で、アセットマネジャーの役割はとても重要である。プロジェクト運営のリーダーシップを発揮する場面ごとに、「プロジェクト組成時」「プロジェクト実施後」に分けて説明する(図1)。

図1●アセットマネジメントの具体的業務
(再掲(出所:筆者))
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