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「非化石44%」対応で、新電力がFIT切れ太陽光の獲得競争!?

見え始めた「高度化法」による太陽光発電の推進効果

2020/09/29 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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「高度化法」とは?

 コロナ禍で停滞していたフィード・イン・プレミアム(FIP)制度の議論が本格的に再開され、固定価格買取(FIT)制度後の世界がだんだん見えてきた。その中で、太陽光発電はFIP制度からも外れ、FITやFIPのような経済的補助制度は全く無しにすべきだとの意見さえ出るようになってきた。その場合どのようになるのだろうか?

 そうした局面では、いわゆる「高度化法」が再生可能エネルギーの普及を後押しする政策ツールとして期待されてくる。

 そもそも高度化法とは何だろうか? 正式名称は、「エネルギー供給構造高度化法(エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び非化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律)」とたいへんに長い。

 電気ガス石油事業者のようなエネルギー事業者に対して、再エネや原子力発電のように非化石電源の利用を促進することを目的として、2009年に制定された。日本がパリ協定で公約した温室効果ガスの削減目標「2030年度に2013年度比26%削減」を実現するために、エネルギー業界に課したものである。

 電力業界の場合、エネルギー基本計画に基づくエネルギーミックス(あるべき電源構成)で掲げた「ゼロエミッション電源比率44%」が最終的な達成基準になる。

 つまり、CO2削減に関するエネルギー業界の達成義務を、法的に課したものと言えよう。ペナルティは省エネ法と同様に、取り組みが著しく不十分な事業者に、政府から勧告・命令、最大100万円の罰金だ(図1)。

図1●電気事業の低炭素化に向けた制度体系
(出所:資源エネルギー庁資料・2019年5月31日)
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