特集

「再生可能エネルギー電気」をいかに調達するか?(page 2)

まず「自家消費」を検討、環境価値は補完的に使う

2021/01/28 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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自家消費電気をいかに運ぶか?

 自分で太陽光発電設備を設置したとしても、電力消費施設と、太陽光発電設備が離れている場合、電気を運ばなければならない。その時、運ぶ方法として、自営線を引く方法と、自己託送制度(接続送電サービス)を利用する方法の2通りの方法がある。残念ながら、今は電池に貯めてトラックで運ぶなど、貯めて運ぶという方法は、現実的ではないだろう。

 自営線は、自分で電線を引き、発電設備から電力需要設備まで電気を送る。民地であれば架空電線を設置させてもらう地役権を設定したり、道路であれば占有許可をもらい、地下埋設線を引かなければならない。この工事費は、1km・1億円と言われるほどコストが高いので、太陽光発電設備のコストよりも、電線工事がイニシャルコストの予算を圧迫することがよくある。

 自分で電線を引っ張る規模でない場合は、電力会社の既存のインフラを利用すればよい。「自己託送」と呼ばれる方法だ。イニシャルコストを抑えることもでき、一般配送電事業者がそれぞれメニューを用意しているので準備期間を短縮できる。自己託送は、イニシャル投資が不要であるが、ランニングコストが高くなる。また、一般送配電事業者の送配電ネットワークを利用するには、送電する電力量を事前に予測する必要がある。高い精度で発電量を予測し、30分単位で送電会社へ報告しなければならない。送電量が不足した場合はインバランス・ペナルティの支払いを課せられる。ここの部分は専門事業者のサポートが必要となるだろう(図2)。

図2●接続送電サービス料金の例(消費税等相当額含む・単位:円)
図2●接続送電サービス料金の例(消費税等相当額含む・単位:円)
(出所:関西電力)
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