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「46%減」目標で低圧太陽光に脚光も、O&Mが課題に(page 4)

AIを使った「スマート保安」で大幅にコスト削減も

2021/05/27 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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「スマート保安」への期待

 小規模太陽光発電に対して有効な保安を実施するには、AI(人工知能)などを活用した「スマート保安」の体制が不可欠である。なぜなら、太陽光発電の専門技術者は現在でも不足気味であり、太陽光発電設備の増加ペースの方が早い。また、小規模太陽光発電設備オーナーが支払い可能なコスト水準まで、メンテナンスコストを下げる必要がある。

  データ分析によって設備状態の正常異常がAIによって評価され、状態監視コストが低くなれば、異常になるまでメンテナンスコストを節約できる。人間で例えれば、明らかに正常とわかっている事項について、高い検査費用を払って専門医師の診断を受ける人は少ないだろう。しかし、スマートウォッチなどで安く状態監視を実施し、異常である兆候があるなら、詳しく検査するコストを払う人も多いだろう。

  遠隔監視システムが普及するなかで発電設備の発電データは容易に入手可能となった。それにより、 その状況をAI に学習させることで、正常ではない状態の検知が可能となっている。それから異常状態のデータの特徴をAIが学習すれば、AIは発電設備の異常と、異常となっている原因を推定できるようになる。その推定の上で、人間が点検することで、異常の早期発見とメンテナンスコストの削減が可能となる。

  46%削減を達成したとしても、不適切な運営の太陽光発電所だらけになってしまっては意味がない。保安のあり方も議論の範囲に入れるべきであろう。

スマート保安による太陽光発電設備保安イメージ
スマート保安による太陽光発電設備保安イメージ
(出所:経済産業省「電気保安分野 スマート保安アクションプラン」)
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