特集

農水省が本腰!? 営農型太陽光への期待と課題

ポテンシャルは巨大、ソーラーシェアリングの現状と可能性

2022/02/24 12:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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 2022年は太陽光発電が固定価格買取制度(FIT)を卒業し、基幹電源となるべく歩み始めた年となるだろう。その中で、農地を活用したソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)は、FITの制約から解放され、農地行政を司る農林水産省のリードでどのくらい普及するのか注目される。

「一時転用許可」の難しさ

 ソーラーシェアリングとは、農地に支柱を立てて上部に太陽光発電設備を設置し、太陽光を農業生産と発電とでシェアすることから、名前が付けられた。農地を利用することから、ソーラーシェアリングであっても、農業委員会から一時転用許可を得る必要がある。制度ができた時は画期的であると思われたが、2019年まで累計2653件しかなく、毎年10万件ほど作られる低圧事業用太陽光発電と比較すると、「人気のなさ」が良くわかる(図1)。

図1●営農型太陽光発電設備を設置するための農地転用許可件数
図1●営農型太陽光発電設備を設置するための農地転用許可件数
(出所:農林水産省「営農型太陽光発電について 令和3年9月」)
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 ソーラーシェアリングの一時転用許可条件は、以下、(1)~(6)となっている。この中で、最も難しいのが(5)と(6)の要件である。確かに構造は他の事業用メガソーラーと異なるものの、高さがあることを除けば、それほど大きな違いはない。従って、(1)から(4)の条件はそれほど難しくない。しかし、農地で農業を続け、収穫量を維持することは太陽光発電所オーナーにとって、とても難しい(図2)。

図2●ソーラーシェアリング向け「一時転用許可」の条件
図2●ソーラーシェアリング向け「一時転用許可」の条件
(出所:農水省)
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