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「営農型太陽光とバイオガス発電で地域循環を」、e-flat東平社長に聞く(page 4)

メガソーラービジネス インタビュー

2019/07/10 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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バイオガスと営農型太陽光を連携

事業用低圧案件の新規開発が難しくなるとすると、今後、どのような事業戦略を描いていますか。

e-flatの東平豊三社長

東平 これまでに約30MWの太陽光を開発し、そのうち約3分の2を販売し、3分の1を自社で保有して発電事業を行っています。販売した案件は、基本的にすべてO&Mサービスを提供しています。

 ここまでO&M事業が大きくなってくると、その定期収入で企業経営としては、かなり安定してきます。そのため、今は新規開発には力を入れていません。ただ、FIT初期に認定を取得したまま電力会社の都合で建設できなかったものもあるので、そうした積み残した案件を出来るだけ早く完成させることに取り組んでいます。

太陽光関連の企業では、FIT単価の低下に伴い、電力小売りに参入したり、風力など他の再生可能エネルギーの開発に乗り出したりすることで、引き続き事業拡大を志向する動きも目立ちます。

東平 現在、新規開発で取り組んでいるのは、バイオガス発電です。食物残渣や農畜産系廃棄物などを嫌気発酵させて可燃性ガスを取り出し、エンジン発電機を稼働させるものです。1MW未満の小規模な設備をパッケージ化して低コスト化できないか探っています。

 バイオガス発電に取り組んでいるのは、ポストFITも睨んでいます。太陽光発電所を開発・販売し、O&Mを担っている企業の責任として、FITの買い取りが終わった後も、オーナーの希望次第で、さらに発電事業を続ける方向性をサポートしたいと考えています。

 そのために不安定電源である太陽光を少しでも高く売るため、夜も発電し、調整電源として利用できるバイオガス発電と組み合わせることで、太陽光の電気の価値を高めたいのです。住宅太陽光の「卒FIT」の余剰買取サービスでは、7~8円/kWh程度の単価が中心のようですが、将来的に10円/kWh程度で買い取れるような仕組みを作っておきたいのです。

 加えて、ソーラーシェアリングとの連携も可能です。バイオガス発電では、嫌気発酵で排出される残渣の処理が課題ですが、それを肥料などソーラーシェアリングの農業で活用できれば、エネルギーと食糧の生産で地域循環が可能になります。

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