特集

【メガソーラーランキング】未稼働含む「認定案件」では100MW以上が二桁に、宇久島480MWの次は?

2019/09/04 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
印刷用ページ

 経済産業省は、固定価格買取制度(FIT)に基づく「事業計画」の認定情報を公開している。今回、これらの公開情報の中から、特別高圧送電線に連系する、出力(連系出力)2MW以上の「特高メガソーラー(大規模太陽光発電所)」に関する状況をまとめた。

 メガソーラーの規模をランキングする場合、連系出力と太陽光パネル出力の両方があるが、今回は、接続要件のベースとなる連系出力を採用し、未稼働も含めて認定案件をランキングした(次ページ以降に掲載)。規模の大きな案件は、当然ながら着工までに時間がかかり、工期も長いため、未稼働案件が多くを占めている。なお、「稼働済みメガソーラーランキング」については、用語解説コラムに掲載している(関連記事)。

 認定情報は5月31日時点の公開情報から分析した。同日時点で、認定を受けている、または、新制度への移行手続きが完了した再エネ発電設備が対象となっている。ただし、紙ベースでの申請や変更・廃止の届出については、4月30日時点の情報となっている。

 認定の申請中、または、新制度への移行手続きが完了していない再エネ発電設備については、公表の対象となっていない。今後、定期的に情報を更新し、新たに手続きが完了した発電設備についても、追加して公表していくとしている。

 買取期間の終了後を見据えた「撤去費用」の積み立て状況も、公開している。「運転開始前」、「-」(稼働済みで状況が不明)、「0~20%」などと、稼働済みで積み立て状況を報告している場合、「開示不同意」の4つに分類されている(この項目で「運転開始前」となっていても現時点で運開済みの案件もある)。

 5月31日時点で、認定を受けている、または、新制度への移行手続きが完了した太陽光発電設備のうち、出力2MW以上の特高連系案件は1159カ所あった。このうち、出力10MW以上が739カ所と、63.7%を占めた。

 特高案件が110カ所と、最も多い福島県において、10MW以上が89カ所と80.9%を占めたことに代表されるように、どの県でもおおむね10MW以上が多い傾向にある。

 特高送電線への連系は、高圧配電線と比べて、連系関連のコストが格段に高くなる。そのため、特高メガソーラーでは、「10MW以上」が好ましい規模になる。出力数MWの規模では、特高連系で格段に増すコストに比べて、売電収入の増加などに限りがあり、投資効率が悪化する。

 特高メガソーラーは、各県に均等に分布しているわけではない。土地の確保しやすさ、連系のしやすさ、日射量や積雪の傾向などによって、極端に分布がわかれている。5月31日時点の「事業計画」の認定情報からも、その状況がはっきりしている。

 「事業計画」認定情報に公表されている、1159カ所の特高メガソーラーの案件数が多い地域は、北海道のほか、東北から関東のうち、宮城、福島、茨木、栃木、群馬、千葉、また、東海から関西では静岡、三重、兵庫、それから、瀬戸内海に面する山陽の岡山、広島、山口、九州では福岡、熊本、大分、鹿児島となっている。

 具体的な数では、「事業計画」認定数が多い都道府県別の順に、以下となっている。

・福島:110カ所(うち10MW以上:89カ所)
・宮城:70カ所(50カ所)
・兵庫:70カ所(23カ所)
・栃木:64カ所(50カ所)
・茨城:62カ所(47カ所)
・三重:54カ所(35カ所)
・北海道:50カ所(30カ所)
・静岡:41カ所(16カ所)
・山口:39カ所(20カ所)
・岩手:38カ所(24カ所)
・鹿児島:38カ所(27カ所)
・岡山:37カ所(26カ所)
・千葉:35カ所(28カ所)
・大分:34カ所(26カ所)
・福岡:33カ所(11カ所)
・熊本:29カ所(23カ所)
・和歌山:29カ所(14カ所)
・群馬:27カ所(18カ所)
・長野:23カ所(15カ所)
・広島:23カ所(10カ所)

 一方、件数が少ないのは、大都市圏や北日本の日本海側、四国と沖縄となっている。

 件数が少ない都道府県では、東北の日本海側の山形と秋田がそれぞれ7カ所、関東では埼玉の8カ所、神奈川の7カ所、東京の1カ所、北陸では新潟が9カ所、富山が7カ所、石川が11カ所、福井が1カ所、近畿では滋賀が9カ所、京都が12カ所、大阪が8カ所、四国は軒並み少なく徳島が3カ所、香川が9カ所、愛媛が10カ所、高知が5カ所、九州では佐賀が5カ所、沖縄が2カ所となっている。

  • 記事ランキング