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【卒FIT太陽光の買取単価・一覧表】最高値はスマートテックとJXTGエネ

沖縄を除き、全エリアで10円/kWh以上が登場

2019/09/12 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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新電力の買取単価も出揃う

 今年11月以降、固定価格買取制度(FIT)の買取期間が終了する、いわゆる「卒FIT」住宅太陽光発電設備が現れる。その数は、2019年だけで53万件・約200万kW、2023年までに合計で165万件・670万kWに達する(図1)。

図1●「卒FIT」住宅太陽光の推移
(出所:経済産業省)
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 「卒FIT」住宅のオーナーは、余剰電力の新たな売電先を決め、売電契約を締結して11月から移行する必要がある。9月に入り、すでに複数の電力会社が買取契約の申し込みを受け付け始めている。

 こうしたなか、旧一般電気事業者を皮切りに、ベンチャー系や地域系の新電力も含め、「卒FIT」太陽光の具体的な買取メニューとその単価がほぼ出揃ってきた。

 「卒FIT」太陽光・の適正な買取単価を巡っては、これまで意見が分かれてきた。例えば、政府は、調達価格等算定委員会で、住宅太陽光の調達価格(買取価格)を算定する際の前提として、FIT後の11年目以降の価格を「11円/kWh」と想定してきた。これは、卸電力市場でのスポット価格をイメージしているものと思われる。

 一方、従来の電力小売事業の考え方からすると、出力変動の大きい太陽光の電気は、発電量の予想が外れた場合、インバランス(需要と供給の不一致)のリスクが大きく、そのコストを加味すると「7~8円/kWhが事業的に無理のない水準」との声も多い。

 加えて、九州のように春秋の昼間軽負荷期に太陽光の出力制御(抑制)が実施されると、昼間の卸電力市場でのスポット価格はゼロ円近くまで下がることになり、太陽光の電力購入には、「逆ザヤ」のリスクも出てきた。

 半面、事業活動に要する電力をすべて再生可能エネルギーで賄ことを目指す国際イニシアチブ「RE100」に加盟する日本企業が増加するなど、環境価値(CO2ゼロ価値)を持つ「卒FIT」再エネに対するニーズは高まることが予想される。

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