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太陽光発電市場――2020年の展望~市場規模、政策、事業モデルの動向(page 4)

新設市場は堅調、「低圧事業用」の政策支援打ち切りで正念場

2020/01/05 22:29
金子憲治=メガソーラービジネス編集長(日経BP総研 クリーンテックラボ)
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未稼働案件が市場を押し上げ

 こうした拡大基調は、2020~21年度まで続く可能性が高い。というのは、経産省が2019年11月に公表した資料では、太陽光の認定量約77.3GW、導入量51.3GWとなっており、未稼働分は26GWに達する。この数値には、経産省が2018年12月に公表した「未稼働案件への措置」によって事業化を断念した案件を部分的に反映していると思われる(図6)。

図6●太陽光発電の認定量と導入量、ミックス目標
(出所:経産省・2019年11月公表資料)
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 「未稼働案件への措置」では、系統連系工事着工申し込みの受領期限を2MW未満の案件で2019年3月31日、2MW以上の特高案件で9月30日とし、これに間に合わない場合、買取価格が切り下げられる。11月公表値には、この措置による特高案件への影響を加味したと思われ、2019年9月公表値に比べて未稼働分は6GW少なくなっている。

 「未稼働案件への措置」では、条例による環境影響評価(アセスメント)が適用される案件については、連系工事着工申し込み受領期限を2020年3月31日に設定しており、2020年4月には計画断念の案件がさらに増えることも予想されるが、その分を考慮しても、未稼働案件は少なくとも20GW程度になると予想される。

 これら20GWの未稼働案件のすべてが稼働に至るとは限らないが、「未稼働案件への措置」により、「着工段階になっている案件」と考えれば、かなりの確率で稼働すると思われる。そうなれば、「未稼働案件への措置」をクリアしたFIT初期の特高案件で「1年」、それ以降の新規案件で「3年」の運転開始期限が付き、超過した場合、その分、買取期間が短くなる。そのため2020~21年度に完工が集中しそうだ。

 そうなると、2020~21年度には、交流ベースで7~8GW、直流ベースで8~9GWと、再び二桁近いGW規模に拡大する可能性も出てくる(図5)。

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