特集

「営農型も組み込みたい」「台風の影響は?」、カナディアンのインフラ投資法⼈・中村代表(page 2)

メガソーラービジネス・インタビュー

2020/03/16 09:31
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
印刷用ページ

――太陽光発電事業の資金調達では、上場せずに私募ファンドを活用する手法もあります。

 太陽光発電所の運営そのものには、大きな差はないと思います。いわゆるIPP(独立系発電事業者)は、開発した後も所有し続ける事業モデルですが、カナディアン・ソーラー・プロジェクトの場合は、ずっと所有し続ける事業モデルではありません。稼働後の一定期間後に、われわれを含む第三者にプロジェクトを売却して開発利益を確保する事業モデルです。

 大型の太陽光発電所への投資として、機関投資家や公的・私的の年金基金が所有する例が、相当程度に多いと思います。国内でも有数のメガソーラー(大規模太陽光発電所)を、国内外の機関投資家や年金基金が買収する例も増えています。

 どちらがベターとか、優劣はありません。しかし、違いは明確にあると思います。

 機関投資家や年金基金に太陽光発電所に投資してもらおうと考える場合は、1投資家当たりの投資額が大きくなるので、例えば、特別高圧に連系し、太陽光パネル出力が数十MWというような規模の大きなメガソーラーを購入するような方針になると予想します。

 カナディアン・ソーラー・インフラ投資法⼈の場合、ここが異なります。特高の発電所もあれば、600kW台の発電所もあります。規模を問わず、投資の間尺に合えば取り込む方針です。

カナディアン・ソーラー・アセットマネジメントの中村社長
(出所:日経BP)

 中でも、カナディアン・ソーラー・プロジェクトの開発案件には、優先交渉権を持っていますので、できるだけすべての案件を入手しようとしています。

 われわれのスポンサーでもある、カナディアン・ソーラー・プロジェクトのジェフ・ロイ社長と話しているのは、「われわれの特徴は、機関投資家か年金基金でないと投資できないような規模の大きな発電所まで、個人の投資対象として提供できていることです」ということです。

――小規模な太陽光発電所は、機関投資家だと扱いにくいのでしょうか?

 ファンドの運用における費用対効果が課題となります。一つの発電所に要する手続きなどは、ほぼ変わりません。そうなると、規模が大きいほど効率がよいため、私募ファンド系にとっては、大きな発電所の方が魅力に感じると想像します。

 実は、われわれの場合でも、カナディアン・ソーラー・プロジェクトの初期の開発案件で、取り込めなかった太陽光発電所があります。

 開発初期には、投資法人への仕み組みができる前で、私募ファンド形式で開発していたためです。プロジェクトファイナンスを活用し、FITに基づく20年間の売電期間を、資金面で固定された条件で最後まで運用していく仕組みが固まっていました。そういった案件は、資産だけを買うことが難しいのです。

 こうした案件は2件あります。山口県と青森県で、どちらも規模が大きく出力10MW以上です(関連ニュース)。

  • 記事ランキング