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「再エネはFIT後にまた盛り返す」、再エネ長期安定電源推進協会・眞邉会長に聞く(page 4)

メガソーラービジネス・インタビュー

2020/03/27 01:00
金子 憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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次は「コーポレートPPA」

ーーFITで再エネが急増する中、特に事業用太陽光は、そろそろ「打ち止め」という雰囲気もあります。こうした流れを打破できますか。

眞邉 2018年に国が出した「エネルギー基本計画」で、初めて「再エネの主力電源化」が明記されました。これを機に再エネを巡る状況は大きく変わりました。

 旧・一般電気事業者や石油・ガス分野の大手企業は、再エネの新部署や新会社を立ち上げて急速に投資し始めています。それは、今の世界的な再エネ大量導入の動きが、もはや不可逆的であると明確になってきたからです。今後、これらエネルギー大手が再エネへの取り組みをスローダウンさせることはないでしょう。

 エネルギー大手の再エネへの取り組みは、単なる「投資」ではなく、発電事業者として設備を持ち続け、FIT後の長期運用を前提にしています。もともと企業規模も大きく経営力もあります。こうした大手資本が本気で再エネに乗り出したことで、もう1段、もう2段の再エネ拡大が十分に可能になりつつあります。

ーー国内のFITは収束に向かいつつあるなか、次の支援策であるFIP(フィード・イン・プレミアム)の詳細はまだ見えません。一方で、住宅のほか事業用でも自家消費市場が大きくなりつつあります。しかし、屋根上自家消費だけで、数百GWもの普及は難しいように感じます。FIT後の野立て型太陽光のさらなる開発は可能でしょうか。

眞邉 FITがFIPに変わった後は、米国のようなコーポレートPPA(発電事業者と電力需要家による直接の売電契約)モデルが主流になると予想しています。米国はFITを導入せずに、最初からコーポレートPPAで発展しています。米国におけるPPAモデルの太陽光発電事業は、現在は3セント/kWh程度の売電価格で成り立っています。この売電単価でプロジェクトファイナンスを組成し、売電事業が運営されています。

 欧米で起きたことは、その後、ほぼ日本でも起きています。米国のPPAモデルも、いずれ日本でも必ず広がるでしょう。

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