特集

「山倉ダム」「ポストFITの水上太陽光」、シエル・テール日本法人・森社長に聞く(page 4)

メガソーラービジネス・インタビュー

2020/10/07 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
印刷用ページ

――コストは重要ですが、安全性を欠かすことはできません。山倉ダムの被災に関する対応や、今後の方針を教えてください。

 われわれが関連するところでは、アイランド(フロートを連結した島)を出力2~3MWごとに分けたり、アンカーをまんべんなく打つという対策を講じて復旧することが決まりました(関連コラム:千葉・水上メガソーラー火災、再建案の詳細公表、アンカー本数2倍に)。

 日本ではこの数年、過去最高とされる強風や豪雨を伴う台風が多く上陸、通過しています。それも、これまでとは異なる進路です。水上太陽光発電所でも、山倉ダムのように、フロートメーカーが保証する範囲を超えた状況が生じることも考慮した設計が求められると感じています。

 ここで難しいのが、営業面と技術面のせめぎあいです。営業面では、顧客のコスト削減要求に直面します。アイランドを過剰に大きくしたり、アンカーを過剰に削減することにつながります。技術面では、それでは安全面で不安が残る場合があります。このバランスをどのように適切に満たしていくのかが重要です。

 日本で水上太陽光発電の市場の立ち上げと成長に寄与したという自負があります。その責任もあります。山倉ダムでの被災からの復旧は、現在のわれわれのすべてを投じて取り組んでいきます。

 もう一度、同じような被災がどこかで生じた時には、もう次のチャンスはないというくらいの思いで取り組んでいます。

  • 記事ランキング