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「山倉ダム」「ポストFITの水上太陽光」、シエル・テール日本法人・森社長に聞く(page 5)

メガソーラービジネス・インタビュー

2020/10/07 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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――ポストFITの水上太陽光発電では、どのような可能性があると考えていますか。

 1つは、地域新電力向けの案件です。地域の水上太陽光発電所が地域新電力に売電して、地域でその電気を使うというものです。

 ため池は農村地域に多いので、こうした地域において、地域循環型の経済の一端を担い、地域を活性化できれば、日本の農村地域が変わってくる契機になるのではないかと期待しています。

 また、企業が所有している池もあります。ここに水上太陽光発電所を設け、自家消費に使う案件にも期待しています。「RE100」に加盟している企業などにとっては、大きな魅力となるでしょう。

 売電単価が11円/kWhという状況になると、FITやFIP以外の活用法のほうが、魅力が大きいと思います。

 すでに、兵庫県南あわじ市にあるわれわれの水上太陽光発電所の電力が、売電先の関西電力から特定卸供給契約に基づいて、生活協同組合コープ自然派兵庫(神戸市西区)に11月から供給されることが決まっています。

 また、伊藤忠商事が4月、フランスの本社であるシエル・テール・インターナショナルに7%を出資しました。伊藤忠商事は、わたしの出身企業でもあります。フランスの本社には、これまでも東京センチュリーが15%を出資しています(関連ニュース)。

 伊藤忠商事は、これまでの水上太陽光発電をベースに斬新なアイデアを持ち、ネットワークを活かして国内外でそれを展開していく方針です。

 シエル・テールにとっても、まったく新しい展開となり、これまでは考えられなかった新たな水面を活用するなど、水上太陽光発電の新たな可能性を切り拓けるきっかけとなりそうです。

シエル・テール・ジャパンの森社長
(出所:日経BP)
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