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「2030年の再エネ比率目標は45%以上に」、自民党再エネ議連・柴山会長(page 3)

メガソーラービジネス・インタビュー

2021/02/03 21:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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再エネ設備の「国産化率」向上を

ーー仮に2040年の再エネ比率として70~80%という数値を掲げた場合、国内でそれほどの再エネを経済的に開発できるのか、という疑問にめどを示す必要があります。

自由民主党・再エネ普及拡大議員連盟の柴山昌彦会長・衆議院議員
自由民主党・再エネ普及拡大議員連盟の柴山昌彦会長・衆議院議員
(撮影:清水真帆呂)

柴山 まず、国内における再エネの導入ポテンシャルについては、十分な量があります。環境省が2019年に出した報告書によれば、洋上風力だけで、国内総発電量の4倍以上の導入ポテンシャルが存在します。政府は洋上風力の開発規模を2030年までに10GW、2040年までに最大45GWと表明していますが、この目標達成は不可能ではないと思います。

 すでに海洋における再エネ整備のための新法が施行され、東北や九州、北海道、千葉などの沖合で案件形成に向けた調整が進んでおり、洋上風力の大量導入に向けて筋道が付いた状況です。

 浮体式洋上については、着床式比べるとさらに技術開発の要素が多く残っていますが、国内企業の知見を結集していけば、採算性の課題を克服できると期待しています。

 さらに2050年まで見通せば、リードタイムの長い地熱発電も有望ですし、もちろんバイオマス発電も地域産業と連携した地産地消の観点から重要な電源になります。

 固定価格買取制度(FIT)によって導入が促進された太陽光発電は、すでに低コスト化が進んでおり、今後もさらに増やしていくべきと考えます。日本における再エネ導入は、太陽光と風力が主体になっていくことは間違いなく、これら2つが補完する形が理想です。

 屋根上太陽光は、ZEB(ネット・ゼロエネルギー・ビルディング)やZEH(ネット・ゼロエネルギー・住宅)など、省エネ技術とともにさらに推進すべきですし、野立て型太陽光については、荒廃農地の積極的な活用や、ソーラーシェアリング(営農型太陽光)という形態で、まだまだ開発余地が大きいと思います。

 ただ、太陽光について言えば、今後は、いかに発電設備の国産化を進めるかが、産業政策ばかりでなく、安全保障の視点からも重要な課題に思います。太陽光パネルは現在、中国製のシェアが国内外で高いですが、かつては日本のお家芸でした。ペロブスカイト型など次世代型の製品化を日本企業が主導することで、巻き返すことを期待しています。

 これは、今後、急増する洋上風力にも言えます。世界的に市場が拡大し、開発競争が激しくなる分野でもあり、日本企業の技術力を生かして国産化率を高めることで国内産業への裾野を広げ、世界市場でも活躍できるような展開を政策的に後押しすべきです。

 例えば、カーボンニュートラルに寄与する生産設備ヘの投資促進税制や、脱炭素効果の高い製品の生産設備には税額控除や特別償却などの措置を行うなど、国内で企業が脱炭素製品を生産するインセンティブを用意することも検討課題です。

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