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SBエナジー創業10年、三輪社長に聞く、次の一手(page 4)

メガソーラービジネス・インタビュー

2021/05/26 05:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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20秒でバッテリー交換

ーーバッテリー交換型EVでは、かつて米ベンチャーのベタープレイスがビジネスモデルを構築して世界各地で実証事業を行いましたが、普及に至らず破綻した経緯があります。

三輪 ベタープレイスの場合、必ずしも自動車メーカーが協力的でなかったなど、まだ社会環境が整っていなかった面もあったと思います。ただEVのバッテリーをその場で充電するのでなく、交換してしまうというアイデアは優れたもので、普及可能性は高いと見ています。

SBエナジーの三輪茂基社長
(撮影:清水盟貴)
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 先日、EVで遠出する機会があったのですが、高速道路に入るとサービスエリアでの急速充電は1回30分に制限されていました。それは、各エリアに充電器が1基しかないので、次の利用者への配慮からです。30分ではフル充電にはなりません。

 オルトンの交換システムでは、わずか20秒で完了します。交換作業は、機械化されていて無人です。急速充電器に比べ、利便性に優れるのは間違いありません。

 ベタープレイスの時代には、充電式か交換式か、という議論もありましたが、EVの大量普及時代になれば、両方式が併用されるのではないかと見ています。

 VPPの視点から見ても、交換式は魅力です。VPPの事業化では、調整力市場を対象にしたアンシラリーサービスだけでは収益性に乏しいのが現実です。例えば、EVバッテリーの交換ステーションが、その充放電機能を電力系統向けに調整力として提供し、災害時には地域のレジリエンスに貢献するなど、多重利用されることが理想です。

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