様々な制御要請に対応
「串間風力発電所」の変電設備にある建屋に入ると、筐体に「SVCインバータ盤」と表示された装置が12台、ずらりと並んでいる。これが単機625kvarのSVCで12台の合計が7500kvarになる。4台を1セットにし、屋外にあるSVC向け変圧器につながっている(図7)。
これら12台に対し1つのSVC制御盤から無効電力の出力値を指令している。制御盤は、風車が連系する送電線の電圧を監視しつつ、指定された電圧値になるように各インバータ盤にリアルタイムで出力値の指示を出している(図8)。
TMEICによると、一般送配電事業者からどんな形での制御を要請されるかは、発電所によって異なるという。例えば、「発電所構内の無効電力補償制御」「連系点の力率指定制御」「連系点の電圧指定制御」のほか、「時間割や季節に応じた目標値を自動的に変更すること」といった要請もあるという。TMEICでは、こうした多様な制御要請にも対応できるように、制御盤の機能として複数の制御手法を選択できるようにしているという。