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「2025年までFIT・FIP価格の現状維持を」、JPEAが要望

自治体によるポジティブゾーニング内の低圧事業用案件にFIT適用を

2021/11/04 15:34
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 第6次エネルギー基本計画が閣議決定され、2030年度の電源構成に占める再生可能エネルギー比率の想定は、従来目標の22~24%から、36~38%に引き上げられた。太陽光発電については、従来想定の「電源比率7%・設備容量64GW」からほぼ2倍に引き上げられ、「14~16%・103.5G~117.6GW」に上積みとなった。

 太陽光発電の現時点の導入量である約60GWから、ほぼ倍増を目指すことになり、今後、太陽光を巡る推進策が大幅に見直される可能性が出てきた。

 こうしたなか経済産業省は10月29日、調達価格等算定委員会を開催した。今回は、来年度の固定価格買取制度(FIT)・フィードインプレミアム制度(FIP)の運用に向け、再エネ種別ごとに業界団体へのヒアリングを実施した。再エネ事業者の置かれた状況や問題意識を把握するのが目的だ。太陽光発電については、太陽光発電協会(JPEA)が意見を述べた。

新規認定量の急減に危機感

 JPEAは、太陽光発電の主力電源化に向けて、事業用太陽光発電を制度の支援なしにより広く導入できるような「自立化」には、関連業界にコスト競争力などのもう少し体力がつくまでの後押しが必要で、「当面(2025年頃まで)はFITの買取価格、FIPの基準価格を現状水準に維持してほしい」と主張した。

 事業用の太陽光発電の新規設置は(図1)、2014年度~2015年度は8GW以上で推移していた。その後、2016~20年度も5GW程度が続いている。しかし、この規模は過去の認定分の未稼働案件の施工が残っているために維持できている面が大きい。

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図1●事業用太陽光発電の新規設置と新規認定
図1●事業用太陽光発電の新規設置と新規認定
(出所:経済産業省・第71回 調達価格等算定委員会資料「太陽光発電の現状と自立化・主力化に向けた課題:JPEA」)
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 過去の認定分の未稼働案件の施工は、まだ残っているものの規模は限られている。そこで、今後の新規設置は、近年の認定の減少によって、大幅に減ってくることが見込まれる。

 年度ごとの認定は、2015年度以降、大幅に減少してきた。2020年度は0.9GWまで減っている。この傾向が続けば、年度ごとの認定が1GWを下回る水準で推移していく可能性がある。

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