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「日本では3年連続シェアトップ、人権問題には対応済み」、ジンコソーラー副社長に聞く

メガソーラービジネス・インタビュー

2022/03/12 13:32
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 中国の太陽光パネルメーカー大手であるジンコソーラーホールディング(JinkoSolar Holding)は、パネルの製造・販売とともに中東などにおける巨大発電プロジェクトに参画し、発電コストの低下を牽引している。同社の銭晶(Dany Qian)副社長に、世界と日本における現状や今後について聞いた。

――2020~21年は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大という、これまでにない状況でした。このような中での2年間の実績を教えてください。

ジンコソーラーホールディング(JinkoSolar Holding)の銭晶(Dany Qian)副社長
ジンコソーラーホールディング(JinkoSolar Holding)の銭晶(Dany Qian)副社長
(出所:ジンコソーラー)

 新型コロナに関して言うと、中国の大手パネルメーカーの業績には、それほど大きな影響は出ていません。ジンコソーラーの2020年の出荷量は約18.8GW、2021年は決算発表が4月上旬のため、予測値になりますが20GW~25GWを見込んでいます。

 日本における出荷量は、3年連続で市場シェア1位となった見込みです。2020年は約1.1GWでした。この年の2位のメーカーは約750MWと大きな差がありました。2021年は、自社で公式に確定できる数値はありませんが、報道などをみても1位を維持できたと見ています。

 ジンコソーラーにとって、2020~21年は、今後の飛躍への準備の2年間となりました。そして、今年1月に上海証券取引所に株式を上場して、新たに資金を調達できました。2022年は今後に向けてさらに展開する一年になります。

 調達した資金も使って、n型のシリコン・セル(発電素子)を使った太陽光パネルの技術と生産の能力を向上していきます。n型に力を入れる理由は、p型セルによる製品では変換効率の伸びしろが限界に近づいてきているからです。

 2023年には、n型の太陽光パネルの生産能力が16GWに増えて、ジンコソーラーの生産能力に占める比率が約60%に高まる予定です。

――中国内での太陽光パネル製造において、人権問題が指摘されています。この点に関し、ジンコソーラーはどんな状況で、どのように対応していますか。

 中国の政治や、中国と米国間の関係に関わるところが大きく、一企業としてコメントしにくい話題です。ジンコソーラーとして言えることは、われわれの製造や製品については、ひとつ一つ確認しており、該当するような問題はないということです。

 ジンコソーラーの場合、マレーシアや米国にも工場があり、全世界で3万5000人の社員がいます。さまざまな対応が可能です。

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