京都府の南部、八幡市に太陽光パネルの分別処理施設がある。廃棄物の分別・適正処理などを手掛ける浜田(大阪府高槻市)が2021年8月に稼働させた「京都PVリサイクルセンター」である(図1)。
八幡市は、山と川で大阪側と区切りやすい土地であることから、古来、京阪の境となってきた。市名の由来である石清水八幡宮はこの山の上にある(図2)。その北側では、京都盆地から流れ出た桂川、琵琶湖からの宇治川、伊賀からの木津川が合流して淀川へと姿を変える。
浜田の「京都PVリサイクルセンター」は、この合流前の木津川の近くにある。グループ会社で金属リサイクルを手掛けるオカガミ(京都府八幡市)の工場の敷地内に立地する。
国内で今後予想されている使用済みパネルの大量排出に十分に対応できる適切な分別・適正処理に備えた環境が求められている中、こうした処理に特化した工場をもつ企業は、まだ少ない。浜田によると、国内に約20社しかないという。
逆に言うと、明確なビジネスチャンスがある。その中で、産廃処理に長けた浜田は、いち早く太陽光パネルの分別処理に取り組んできた。
同社の太陽光パネルの処理拠点は、東京都大田区にある「京浜島エコロジセンター」が2017年に稼働したのに次いで、2カ所目となる。
東日本・西日本の両方に太陽光パネルの処理拠点を持つ企業は、国内で初めてとしている。